【058】鳴らす


昔っから、これだけは誰にも真似できないという特技がありまして


それは いつどこどんな状況でも中指の骨が鳴らせるという事なんですけど、ああお願い引かないで、最後まで話を聞いてぇ!


ほら、北斗の拳とかああいう筋肉ダルマが殴り合う漫画でよくあるじゃないですか、闘う前にボキボキってやるやつ。


あれをですね、素面でできるんですよ僕。ええ、いや些細な事なんですけど、結構出来る人はいないんです。まあ、ぶちまけた話、自慢げにやってると、「キショい」と水を差す輩もいるんですがね、ええ、まあ、キショいでしょうけど、なんか格好良いじゃないですか、俺は強いぞ的な空気をそれだけで出せるじゃないですか、ええ、だからキショいってのはわかってんだよ。


でもですよ、いつでも骨を鳴らせるというのはコレ、人類学的に見ても貴重なんじゃないんですか?


例えば、口を塞がれて、どこかに閉じこめられても、ね?ほら僕は骨鳴らせますから、助け呼べます。なんならモールス的に会話も出来ますし、今日の献立だって伝えれますよ。豚の角煮。


僕生存、YOUら死みたいなね、そん時になって「ああ、三村さんのように中指を鳴らせたらなあ」なんて後悔しても遅いですよ。今なら破格の値で、教えます。あなたの中指鳴らします。さあ、勇気を出してメールを

 

 

 

 

豚の核煮 という誤変換が面白くて途中から書く気が失せた。