【041】ホタテをナメるなよ
今日はバイトでした。
僕のバイトは天候に左右されやすく、雨が降れば午前でおじゃんという、とても県が経営してるとは思えない分かり易さ。今朝新聞を見たところ、午後からの降水確率が七割いってたので、今日は楽が出来るなと思いバイトへお出かけ、そして終日ピーカン、まさに雲一つねえってのはこの事、満身創痍で帰宅、後、新聞を見直す、アラ不思議、日付が昨日で悔し涙ポロリ
ちょっとテンポ良く愚痴ってみましたが、そんな地獄バイトの中にも、ハプニングがありました。僕の持ち場は主に接客でして、当然、いろいろな人が来るわけです、お子さまからお母さん、春に出てくる愉快な人、それらをスムーズに捌かなくてはいけないのですが、今日は一筋縄でいかない二人連れが僕の目の前に。
「二人な」
限りなく重低音を吐き出したお客様は、安岡力也も逆剥けする程の強面鬼面組。
彼らの肩からは堅気の臭いが感じられません。おそらく五パックは人を殺めてます。しかしここで僕がその武勇伝に加わってしまうわけにはいきません。出来る限り迅速にこの場を対処しなければ
「乗り場はこちらになります、少々お待ち下さい」
とにかく早くこの場を乗り切りたい。なんせ僕の後ろには明王が二人立っているんです。一体どんな顔をしているのかわかりませんが、きっと僕の臓器を値踏みしているに違いない、そうに決まってます。痛いくらいに乳首が勃ってきました。コラ、めっ! おイタはめっ! こんなのがバレたら違うチャカが火ぃ吹いちゃうでしょ!
って、ああ! 来た、来たよ! 助かった!
「すいませんお客様お待たせしました!どうぞこちらへ」
「あ゛?乗るのはうちの子供じゃ」
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